高校生の時、ノルウェイの森を読みました。
まだ成熟していない私ではあのお話は理解できない点が多く、一通り読み終えた後何とも言えない気分で置いておいたら遊びに来た妹に「ちょうだい?」と言われあっさり渡した記憶があります。
だからどうというわけではないのですが、村上春樹さんのお話が楽しめるようになったことをとても嬉しく思います。
あらすじ
舞台俳優と演出家の家福悠介と脚本家としてドラマを手掛けている妻の音。
悠介と音には習慣があった。
一つは自分の車を運転しながら妻と毎日台詞合わせをしながら覚えていく方法、もう一つは音が相手側のセリフをカセットテープに録音し、悠介がそれをそらで聴きながら何度も何度も自分の台詞で繰り返す。
それを行うのは悠介の愛車のサーブ900ターボ、ある日悠介はいつものように運転をしたはずが、事故を起こしてしまう。
その後、音に運転を頼むようになるが、ウラジヲストックの国際演劇祭に審査員に招待されるも航空便が欠航。
家に帰ると妻が・・・
Blu-ray
サーブ900ターボ
家福悠介の愛車です。
カセットテープが聴けるのにパワーウインドウなんだなと思いましたが、1980年代から広まったそうなので1993年まで生産されていたのならそれも納得です。
前から見ると日産サニーにも似ていますが、逆に日産が海外車を意識したのかもしれませんね。
後ろは小さなリアスポイラーがついていて、形状はどことなくポルシェにも似ているような。
でも独特のフォルムで、旧車なのに古さというよりスポーツカーとしてのフォルムの良さを感じさせます。
家福悠介は余程大事に手入れしていたのでしょうね。
二代目ともなると時代波形も相まって流線形になっています。
感想
もう見た方は多くいらっしゃるかと思います。
夫婦の関係性、仕事とプライベートを分けて考えられる悠介のドライ?な接し方。私には到底できないことです。
ちなみにお子さんがいるとこで見ないでください、情事の描写が多いので。
韓国のご夫婦が出るのですが、自宅で夕食をどうかと言われ、悠介と運転手のみさきも一緒に食べるシーンは何か暖かいものを感じました。
生きているものは死んだ者のことをずっと考え続ける。
でも生きていかなくちゃいけない。
人は一人では生きていけない、どこかで誰かに助けてもらっている。
ちょっと台詞と自分の言葉を合わさせてもらいました。
ここまでお読みいただきありがとうございました。